7日月曜日、今年のゲスト都市であるロンドンのシェフとして歓迎の挨拶を行った、The Fat Duck ザ・ファット・ダック(ブレイ/イギリス)のヘストン・ブルメンタル氏を迎え、また、ロンドンに敬意を表し、バスク地方の民族舞踊であるアウレスクという踊りとクリスチャン・エスクリバ氏とパトリシア・シュミット氏のケーキで、サン・セバスチャン・ガストロノミカ(バスク自治州)は幕を開けました。
トップバッターは、Gordon Ramsay ゴードン・ラムゼイのメンバーで、イギリスで初めてミシュラン3つ星を取得した女性シェフとしてイギリスレストラン界を率いる、クレア・スミス氏で、オオライチョウをつかった伝統料理をたずさえて登場。彼女は、この料理について、『生命連鎖(食物連鎖)の一部であり、自然は保護するべき』と強調しました。その他、ロンドンからは、アトゥール・コッチャー氏(彼のインド料理レストランのBenares ベナレスは、インド人シェフ初のミシュランの星を取得)、そして、ロンドンを舞台にするスペイン人シェフのセサル・ガルシア氏、イヴァン・オルティス氏、ネフタリ・クンプリード氏、アルベルト・クリアード氏、ホセ・ピサーロ氏が参加しました。
その他、スペインからは、マリオ・サンドヴァル氏、パブロ・ゴンサレス氏も、ステージで自らの料理のデモンストレーションを行いました。国際的な参加者としては、7日月曜日はサン・フランシスコにあるレストランから、韓国の大使、コリー・リーが登場。リーは、『フカヒレ風スープ』を披露しました。
エネコ・アッチャ氏とホセアン・アリハ氏は、その若さや自然を料理に表現。アッチャ氏は、アマヤ・オルティス氏とコラボし、カルボナーラを『自然からキッチンの上への贈り物』と説明して、種の回復への情熱を表現しました。
ベテラン勢も登場
また、アルザック両氏やマルティン・ベラサテギ氏も登場しました。エレナ・アルザック氏と、その父のフアン・マリ・アルザック氏は、プロの料理人たちが『他の料理人から学ぶ機会』を与えてくれたとして、この会の主催者に感謝の意を示しました。エレナ氏は、カツオのハラモの黒ニンニク添えと“魔女のボール”を披露。この“魔女のボール”は観客の前で壊してみせました。エレナ氏は、『お客様と料理とトレンドとの対話を追求してみました』と語りました。一方、ベラサテギ氏は、キッチンへの思い入れと忘れずにいれてくれる観客の皆さまへの感謝を示しながら、『黒ニンニクのソテーの甜菜のマリネ添えとひな鳩のロースト』を披露しました。バスク人シェフの最後を飾ったのは、カルロス・アルギニャーノ氏で、『シンプルなお料理に敬意を表し』、彼がガストロノミカ初参戦のデビュー作に選んだのは、スルクトゥナ(タラをベースにしたバスク地方の伝統的なスープ)でした。
ジョセップ・ロカ氏は、アルギニャーノ氏のチャコリK5とお料理のマリアージュについてコメントするために登場。Celler de Can
Roca セジェール・デ・カン・ロカのソムリエである彼は、これまでの栄光を讃えられ、数分前にゲリドン・デ・オロを受賞したところで、受賞に感謝の意を表し、仕事をする上で大事にしているのは『情熱を形にすること』だと述べました。その横には、El Bulli エル・ブジの共同経営者であるジュリ・ソレル氏、そして、今回同じく賞賛を受けたGeupo Gourmets
グルーポ・グルメ代表のフランシスコ・ロペス・カニース氏も一緒に登場していました。
ワインも登場
7日月曜日は、ワインも主役のひとりで、フェラン・センテージェス氏とクリスティーナ・アルカラ氏のコーディネートで、ワイン・セッションも行われました。ロカ氏のエル・ソムニ(夢)のワインのテイスティングを見ようと開場はたくさんの観衆でごった返していました。リチャード・ヘミング氏、ザビエール・ルセット氏、サラ・ジェーン・エヴァンス氏など偉大なワイン専門家たちを初め、今回メンバーとなっている100名ほどの専門家たちもこのセッションに大いなる関心を寄せました。彼らのうち何人かも、今回の初となるペアテイスティングコンクールに参加し、参加者は20組程度にのぼりました。
サン・セバスチャン・ガストロノミカ(バスク自治州)は、料理人たちの作品やワインが登場するステージでのショーと同時進行で、“料理しながら”、そして、“内輪の料理(まかない)”ともにテイスティングされながら行われました。外では、ホットドッグやカヴァ、フィーバーツリーを提供する屋台が立ち並び、これは9日水曜日のガストロノミカ最終日まで続く予定です。
[出典]
Diario de Gastronomía.com 2013年10月8日掲載記事
Así son las jornadas profesionales en San Sebastian Gastronomika