日本パエリア協会発足に向けて

Vale Paella パエジェーロの小林氏のつくるバレンシアパエリア
Vale Paella パエジェーロの小林氏のつくるバレンシアパエリア
バレンシアのパエリアを始めとする、スペイン料理を日本に広め、バレンシア州のスエカ市で毎年開催される Concurso internacional de Paella de Sueca スエカ市パエリア国際コンクールへの架け橋をつくる目的で、日本パエリア協会が発足されることになりました(発足時期は2014年2月を予定)。
 
主な活動としては、スエカ市パエリア国際コンクールの予選大会として、日本でパエリアコンテストを開催予定。日本で本場のパエリアの味を広めることを目指します。
 
Vale Paella パエジェーロの小林シェフ(左)と日本パエリア協会発起人の栗原シェフ
Vale Paella パエジェーロの小林シェフ(左)と日本パエリア協会発起人の栗原シェフ
日本パエリア協会の発起人、栗原 靖武氏は、バルデゲー ららぽーと豊洲のシェフで、2013年スエカ市パエリア国際コンクールの4位入賞の輝かしい実績の持ち主。栗原氏は、初めてバレンシアを訪問した際にレストランで食したパエリアに感動。オーブンではなく直火でつくり、出汁をつかわない、本場の味に魅了され、現地で本場のパエリアを学びました。その経験を活かし、日本で本場のパエリアを広めたいという熱い想いから、日本パエリア協会の発足に動きました。
 
 
1月27日、門前仲町にあるパエリア専門店のVale Paella バレ・パエージャにて、日本パエリア協会発足説明会が開催され、東京のみならず、広島、京都、岐阜、長野など、日本各地からスペインレストラン関係者が集まり、決起集会を行うとともに、栗原氏とともに2013年パエリア国際コンクールで4位入賞し、現在、Vale Paella バレ・パエージャにてパエジェーロ(パエリア職人)を務める小林 邦久氏によるバレンシアパエリアの実演が行われました。
 
パエジェロの小林シェフ(左)とパレンシア在住の鈴木シェフ(右)
パエジェロの小林シェフ(左)とパレンシア在住の鈴木シェフ(右)
スペインからバレンシアの日本食レストラン Sushi & Tapas の鈴木シェフもかけつけ、小林氏とともにバレンシアパレリアの作り方をレクチャー。日本とスペインでつくる場合の大きな違いは、水とお米で、スペインの水はミネラルの多い硬水であるため味がしっかりしているのに対し、日本の水は軟水のため若干加える塩の量を多くする必要があるとのこと。
 
 
また、日本ではお米はおかずとともに食べるが、スペインのお米料理は、お米自体に味をしっかりしみ込ませ、お米を味わってもらうのが重要。そのため、しっかりと味をだすよう、お肉をしっかりと(焦がさないよう注意しながら)時間をかけて(20分ほど)、ソフリートすることが大切だそうです。驚いたのは出汁をまったく使わないこと。野菜やお肉の味で、十分しっかりとした味が出せるのだそうです。そのために、『ソフリートがとっても大事』と鈴木氏。
 
 
トマトは生のトマトを使用、このトマトの分量も味を大きく左右するので、入れ過ぎないことがポイントだそうです。トマトの水分がしっかりと飛んだところで水を加え、強火で十分沸騰してきたらお米を投入。お米が踊るほどの強火というのがとても重要とのこと。
 
 
スペインでは、パエリアの厚さは指1本程度が理想的とのことで、美味しさの目安。また、表面が平らであることも大切なポイント。水気がとんだら再び強火にし、パチパチと底でお米の音が聞こえたら火をとめ、3分ほど蒸らして完成!!
 
 
日本パエリア協会の主要イベントである、日本パエリアコンテスト(仮名)は7月を予定。