昨夜(11月7日)、ガリシア州政府観光局の協力のもと、代官山にある蔦屋書店の音楽カフェスペースにてトークショー『カミーノNight!』が開催されました。
トークショーは、ガリシア州政府観光局長のマリア・ナバ・カストロ・ドミンゲス氏、サンティアゴ巡礼路、そして、サンティアゴ巡礼路と日本の熊野古道を歩き、熊野古道に関するエッセイも出版しているという福元ひろこ氏、蔦屋書店の旅コンシェルの森本剛史氏の3名で行われました。
『カミーノ』(スペイン語で「道」の意)とは、カミーノ・デ・サンティアゴというスペイン北部の巡礼路のこと。1000年以上の歴史をもつ巡礼路で、1987年にはヨーロッパ文化道として認められ、1993年にはユネスコ世界遺産にも登録されています。ちなみに“道”が世界遺産として登録されているのはこのサンティアゴ巡礼路と日本の熊野古道の2つだけで、この2つの道は姉妹協定を結んでいるとのこと。
ちなみに、ガリシア州においてユネスコに認定された世界遺産は4つ。ひとつはエルクレスの塔で、ローマ時代から現役で機能している灯台としては世界最古の灯台。次に、ルーゴ市にあるローマ時代の城壁、サンティアゴ・デ・コンポステーラの旧市街、そして、サンティアゴ巡礼路。
ケルト文化にルーツを持つというガリシア。古代ローマ以前にはヨーロッパ各地に住んでいたというケルト人ですが、古代ローマ帝国の勢力が大きくなる中、アイルランド、ウェールズ、スコットランドの他、スペイン北西部のガリシアなど、ヨーロッパの最西部にあった一部の地域にのみ、古代ローマ人の影響を受けずにケルト文化が継承され、現在に至るということでした。
また、ガリシアには原産地呼称として認められているワイン産地が、D.O.リアス・バイシャス、D.O.リベイロ、D.O.リベイラ・サクラ、D.O.モンテレイ、D.O.ヴァルデオラスと5つあります。また、ガリシアの食文化は非常に魅力的で、非常に質の高い、バラエティーに富んだ山海の幸に恵まれています。海に近いため、魚介類はどれも新鮮。特に、ガリシアのムール貝は有名で、そのほかにマテ貝、タコ、ペルセベスなどなど、ガリシアの食文化を豊かにする食材が溢れています。
トークショーの後は、ガリシアの土着品種であるアルバリーニョでつくられたD.O.リアス・バイシャスとタパスを頂いたあと、ガリシア地方のバグパイプ、ガイタの演奏者である小嶋 佑樹氏による演奏を堪能。小嶋氏のお話では、日本にはこのスペインのガイタ奏者が10名ほどしかいないのだとか。
今年は日本スペイン交流400周年ということで、本当にたくさんの魅力的なイベントが開催されておりますが、ガリシアの魅力満載のステキな夜を過ごさせて頂きました。
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